封印されていた廃校の扉が開いた!
たしかあれはフェリーニの映画だったと思う。
地下鉄工事中に古い壁画が現われるシーンがあって、ぞわっと鳥肌がたったことがあった。
2008年に泥と水で描かれた壁画は今はどうなっているんだろう。
管理している人がカギを持ってきてくれて、扉を開いてくれたときは、かなりドキドキした。
ウォールアートフェスがテレビで紹介されることになって、そのうれしい副産物が、今はもう公開されていない旧赤坂小学校で淺井さんの泥絵に出会えたこと。
2008年
赤坂ART Flowerという
エキシビションで描かれた。
絵のタイトルは「泥絵・昨日と明日の半分」。
画材は、赤坂で掘った土3種、粘土、マスキングテープ、ペン、水
現在、床には養生シートがかぶさっていた。
ここは
小学校の
エントランス。
当時は、げた箱が並んでいた。
もっと広かったけど、教室のある方への入り口をふさいである。
管理の方によると、この小学校は耐震構造3とかで、ちょっとの揺れでも崩れる可能性があるので、直して使うことはもうありえないそうだ。
この壁画もいつか、この建物とともに消えていく運命にある。
ふと、これから消そうとしている、インドの学校での泥絵のことを想った。
あと1ヶ月あまりの命の「誓いの森」を想った。
あれは、誰のものでもない。いわばこの世界の共有財産だ。
誰にも消す権利はない。
消さない権利もない。
消していないから、今こうして見れる。
ひっそりとそこに存在して、なにかの拍子で人の目に触れる。
ラスコーの壁画だってそうなわけで。
大好きな絵を好き好んで消す人は誰もいない。
悩むな〜。
消すことが自然だから、消すということではだめだろうか。
少女と共に描かれている生き物たち。
ガラス窓の泥絵は
マスキングテープの上から
泥を塗り、剝してできた。
美しいステンドグラスのよう。
ろうそくが
宴のあとを
ものがたる。
マスキングプラントが
扉の隙間から
隣接する昇降口に
這い出ていた。
マスキングテープに
泥という手法。
昇降口。
すりガラスがきれいだな。
古い学校って
とても風情がある。
夜ひとりでいるのは、
とても怖そうだけど。
コメント
コメント一覧 (6)
展覧会が終わった後もずっとこの場所で、誰を待っているでもなく時を過ごしていたんだろうな、
モノがそこにあるという力は時々消えてしまって心に残るのとはまた違う形で自分に勇気をくれるのだなとあらためて思いました。
自分も学校が取り壊される前に一度見に行きたいと思います!
観てみたいなあ。
そこにある、ということ。すごいことです。以前1000年に一度しか公開されない観音像を見たことがあったけど、あれは、本当に驚きでした。眠っていて人の目に触れないこと、目垢のつかないものの凄味。
消すこと、消さずに公開されていること、そして消さずに公開もされないこと。。。考えさせられます。
廊下のマスキングテープはそっか、ステンドグラスで使ったものだったんですね。
昨夜のようにアーティストさんたちの話を聞くと、画材などに改めて思い至るのですが、門外漢の鑑賞者はそののびやかさとかにひたすら感じ入ってしまって、見るとこ見てない。。。でも、それを知ると、また違う視点から感じることができる、深みが増します。
コメント、ありがとう
残念ながら、非公開なんです。
テレビの撮影隊が入るということで特別に鍵があきました。
「公開しないんですか?」
というと
「人がたくさん来ますかね?」
と聞かれ、「来ると思います!、、、よ、、、」みたいなお返事になってしまった。
「公開するとなると、そこにまた管理する人間が常駐しないといけないですからね」
などなどおっしゃっていました。でも、公開の可能性はゼロではない感じでしたよ。
桃組工房さんも展覧会ですね!
そのこと、インドで伝えて下さいね!!
うらやましがられて本望だわ♪