RIMG0010

封印されていた廃校の扉が開いた!

たしかあれはフェリーニの映画だったと思う。
地下鉄工事中に古い壁画が現われるシーンがあって、ぞわっと鳥肌がたったことがあった。



2008年に泥と水で描かれた壁画は今はどうなっているんだろう。
管理している人がカギを持ってきてくれて、扉を開いてくれたときは、かなりドキドキした。


ウォールアートフェスがテレビで紹介されることになって、そのうれしい副産物が、今はもう公開されていない旧赤坂小学校で淺井さんの泥絵に出会えたこと。

RIMG0015


2008年

赤坂ART Flowerという

エキシビションで描かれた。







絵のタイトルは「泥絵・昨日と明日の半分」。

画材は、赤坂で掘った土3種、粘土、マスキングテープ、ペン、水

現在、床には養生シートがかぶさっていた。


RIMG0039



ここは

小学校の

エントランス。








当時は、げた箱が並んでいた。

もっと広かったけど、教室のある方への入り口をふさいである。

管理の方によると、この小学校は耐震構造3とかで、ちょっとの揺れでも崩れる可能性があるので、直して使うことはもうありえないそうだ。
この壁画もいつか、この建物とともに消えていく運命にある。

ふと、これから消そうとしている、インドの学校での泥絵のことを想った。
あと1ヶ月あまりの命の「誓いの森」を想った。

あれは、誰のものでもない。いわばこの世界の共有財産だ。

誰にも消す権利はない。

消さない権利もない。

消していないから、今こうして見れる。
ひっそりとそこに存在して、なにかの拍子で人の目に触れる。
ラスコーの壁画だってそうなわけで。
大好きな絵を好き好んで消す人は誰もいない。

悩むな〜。

消すことが自然だから、消すということではだめだろうか。


RIMG0027
少女と共に描かれている生き物たち。















RIMG0031
ガラス窓の泥絵は

マスキングテープの上から
泥を塗り、剝してできた。

美しいステンドグラスのよう。







RIMG0024

ろうそくが

宴のあとを

ものがたる。










RIMG0007


マスキングプラントが

扉の隙間から

隣接する昇降口に

這い出ていた。

マスキングテープに

泥という手法。










RIMG0008

昇降口。

すりガラスがきれいだな。

古い学校って

とても風情がある。

夜ひとりでいるのは、

とても怖そうだけど。