halfmoon















一切のことばのなかに ただ一つ

記憶して再現すべきものがある

わたしの意見では 慎ましく使うのが

秘訣で それは≪月≫ということばだ


虚しいイメージで その無垢な姿を

汚す気には到底なれない

謎を秘めた 夜毎の わたしの

文学からは遠い それを見るだけだ


月 或いは≪月≫ということばは

一個の文字なのだ 多にして一なる

わたしたちという この不可思議なものと

複雑な書記のために造られた文字なのだ


宿命もしくは偶然が人間に与えた

象徴の一つなのだ いつの日か

胸おどるとき 或いは悩みもだえるとき

彼の真実の名前を書き写しうるように






『創造者』J.L.ボルヘス(国書刊行会)より


この前、半月だったのに。きょうはもう満月。

時は永遠の旅人、と、芭蕉は旅立ちの日に空をあおいだ。「月日は百代の過客」と。

それは李白のことばからの引用。その心に沿うてみたかったのだろう。

私は芭蕉の心に沿うてみたい。



満月は正確には、明日の朝、6時21分。

とてつもなくきれいな月齢カレンダーをみつけてしまった。
リンクリストに加えてみた。


月は月。その明晰さを愛する。

http://www.moonsystem.to/


月を感じるのは、その光において。

http://gekkouyoku.com/