2014-11-20-10-23-00
アラタニウラノで個展開催中の淺井裕介。
遠藤一郎のトークセッションのお題は、「悔しいときに描く絵」で、
どこまでいっても噛み合ない二人のハナシは、それでも愉快で楽しかった。

“悔しい”は、制作の原動力と言い切る遠藤氏に、
六本木ヒルズに体当たりしている姿を思い出した。
未来美術家、遠藤一郎。
未来があれば、過去も現在もある、遠藤氏は確実に時間軸の中に生きている。
過去と現在の体験が未来を構築していく。

絵描きの淺井氏に時間の概念はない。
空間にひたすら描く。空間の住人だから、時間の概念がなくて、
悔しかった思い出があまりない。
しいていえば、前と同じような作品を描いてと言われると悔しいのだ、と。
時間の概念がない淺井氏は、
朝の10時から描き始めて気がつくと翌朝の5時だったりするという。

一方、時間の住人の遠藤氏には空間の概念がなくて、
気がついたら未来へ号で20時間ぶっ通しで走り続け、
それがまた明け方という美しい時間だったりすると、
その中をさらに走り続けてしまうのだという。

まずいよ。限界を超え続けたら「死」すら見えてくるよ。
そこで深く頷き合うふたり。

時間、空間の概念がないってことは、
それを感じるセンサーがないってことは、
限界がないということなのかもしれませんね。
いや、危険です。

そんなふたりはずっとお互いを見つめ合ってきた。
不思議な関係。
トークセッションの締めくくりは、
そんなふたりのコラボ。
DJ、遠藤一郎!
ライブペインティング、淺井裕介!
いや、最高の時間でした。
写真-4

・・・ところでさ、こんなふたりが同じ釜のメシを食べながら、
来る日も来る日も滞在制作しているWAFって、
結構、贅沢だったんじゃなかろうか(ちょっぴり自慢)。

※最初、一郎さんが走る距離、200キロって書いていたけど、
20時間の間違いでした〜。ごめんなさい!