縁あって、3日間の女子美術大学卒業制作有志展「JUNGLE JUNCTION」へ。
インドのアートプロジェクトに参加した真穂子、泉、絵菜の3人娘が中心になり、ギャラリストやキュレーターの講評を実現し、一人でも多くの人に足を運んでもらえるようプロモーションもしたという。
インドを彷彿させるはっちゃけぶりがなんだか嬉しかった。
今回は水野絵菜のインスタレーションについての雑感。
紫の肌をした異星人サユリがモチーフ。
テキストと映像と衣装、そして
作品の一部としてこんな布が展示されていた(写真)。
サユリが自分の星に帰ってしまったあと、
肌に紫の絵の具を塗り異星人サユリになる。
紫の肌で電車に乗る。
手まで紫である。
紫の肌で、町田の駅前で「FREE HUGS」をする。
そして、紫を取り去る。
もとの肌の色に戻る。
展示されていた布は、
肌の色というヒトの識別手段への静かな違和感、その物的証拠。
映像の「FREE HUGS」の行方を見守るうち、
モニターの前にいる自分の肌もいつのまにか紫に変換されていく。
電車に同乗する人の目線がちょっぴり痛く、
町行く人の無視がちょっぴり悲しく、
何よりもHUGはあたたかなのでした。
ひとことであらわすとちょっと違ってしまう何か。
言葉で表すのも違う。
現に、いま、書けば書くほど、違う気がしているそのこと。
こういう作品で、
無数にある感情の刻みのいくつかを近似値で共感し合えるのって、なんだかよいなぁ。
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